トップメッセージ
株主・投資家の皆さまへ
株主の皆様には日頃より格別のご高配を賜り、厚くお礼申し上げます。
ここに当社グループ(当社及び連結子会社)の第143期(2021年4月1日〜2022年3月31日)の事業の概況と今後の取り組みについてご報告申し上げます。
143期を振り返って
第143期は、2021年3月期から2025年3月期に至る「第6次中期経営計画」の回復期の2期目となり、第142期からのV字回復を目指し、受注拡大を進めてきました。さらに、コロナ禍で進めた販管費削減の継承と、各製造現場での生産性向上策等の効果により過去最高収益を達成し、「第6次中期経営計画」の回復期3ヵ年合計売上目標1,000億円を、ほぼ達成する見込みです。第143期の業績は、当社グループの主力部門である自動車関連が世界的に好調な需要に支えられたことで増収となった他、半導体・液晶市場の設備投資も引き続き好調で増収となりました。さらに、ゴルフ用カーボンシャフトでは、自社ブランド商品のブランド確立に向けた取り組みがゴルファーの支持を集めたことで、国内外での販売が好調に推移し、スポーツ用品セグメントでは大幅な増収増益を達成することができました。
中期経営計画
2020年4月、当社グループは事業部制を導入しました。各事業部では、海外子会社も含めた事業戦略と収益計画を策定し、事業ポートフォリオの再構築を進め、その中で効果的な経費運用で利益率を高めてきました。この縦串に加えて、各事業部の生産性を高める生産技術部を中心に、全社で生産効率を向上させる横串も強化し、中期経営計画の回復期に設定した「守り」の改革に相応しい事業基盤を確立できました。
第144期(2023年3月期)からは、これまで2期の回復期に培った高収益な生産体制を最大限活かして、持続的な成長を目指す成長期、「攻め」の3ヵ年に突入します。第143期にて、「第6次中期経営計画」の回復期3ヵ年合計売上目標をほぼ達成する見込みであることから、当社グループは、3ヵ年合計売上目標を1200億円とした新たな経営指標を設定し、株主の皆様への還元も視野に入れた高収益企業として、ワンランク上のステージに立った「新生藤倉コンポジット」の構築を進めていきます。
新市場区分「プライム市場」
2021年11月、東証の新市場区分への移行に関して、当社は「プライム市場」を選択することを決議し、同年12月に、上場維持基準の適合に向けた計画書を発表しました。中期経営計画の達成により収益性を向上し、1株当たりの当期純利益(EPS)を高めることで株価の上昇を目指しながら、自己株式取得と新株予約権の発行を組み合わせることで流通株式時価総額を向上させ、プライム市場の上場維持基準を満たしていく予定です。
最後に
株主の皆様に対する配当につきましては、安定的な配当を継続しつつ、さらに利益還元を充実させるために、配当と自社株買いを加えた総還元性向を30%として目標設定しました。2022年3月期の配当については、1株当たり26円(中間10円、期末16円)といたしました。また、2023年3月期の配当につきましては、1株当たり32円(中間16円、期末16円)を予定しております。株主の皆様には、なお一層のご愛顧とご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。
藤倉コンポジット株式会社
代表取締役社長